株式会社グローバルパワー(GLOBALPOWER Inc.)
代表取締役 竹内 幸一 氏(写真:右)
社名 | 株式会社グローバルパワー(GLOBALPOWER Inc.) |
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所在地 | 〒110-0016 東京都台東区東1-10-6 秋葉原サワビル5F・7F |
業種 | 人材派遣・紹介事業 |
エリア | アジア、東京 |
企業紹介 | 日本在住で日本語に堪能な外国人を企業に派遣・紹介を行う外国人人材派遣・紹介のパイオニア。国内最大級となる133ヵ国4万名の外国人求職者が登録している就職情報サイト「NINJA(NEXT IN JAPAN)」を運営している。企業と外国人のマッチングを行い、インバウンド型とアウトバウンド型の両方の企業ニーズに応えながら、事業を広げている。 |
採用職種 | 通訳・翻訳/海外担当営業/営業事務・アシスタント・一般事務・受付/企画・マーケティング/旅行・ホテル関連職/ショップ販売系・アドバイザー、等 |
ご利用いただいたサービス | Daijob.com |
日本では少子化による労働人口の減少や、景気回復による企業ニーズの高まりにより、人材不足が深刻になる一方だ。その解決策の1つとして、“外国人労働者を増やすこと”が挙げられる。今回、インタビューにご登場いただいたグローバルパワーの代表取締役・竹内幸一氏は15年以上に渡り、日本で働く外国人の採用支援を行ってきた人物だ。同じくDaijobも外国籍を含むバイリンガル人材の支援を事業にしており、弊社代表取締役の篠原と、将来の日本経済を活気づけるための熱い議論が交わされた。
命がけで外国人雇用をマッチングさせたい…
竹内様:「私は群馬県出身で、大学はアメリカで過ごしました。日本に戻ってきてからは外資系商社に入社しましたが、日本で大学時代を過ごした人が自然と学ぶような先輩後輩の関係や、お酒の席のマナーなどを身に着けていなかったので、よく先輩から怒られていましたね。日本人である私でも、そんな状態だったので、日本で働く外国籍の方にとって日本は本当にガラパゴスな国だと思いますし、日本語や日本文化を理解してもらうのは難しいと思っています」
篠原:「海外で日本語を勉強した人と、日本で何年間か暮らして日本語を習得した人では、実用的な言葉の使い方にすごく差がありますよね。今のような外国籍の方の採用支援を始めようと思ったのは、いつからなのでしょうか?」
竹内様:「私は今43歳ですが、外国人の採用支援をしようと決断したのは27歳のときです。グローバルパワーの創業時は、ブックオフの創業者で現在はレストラン『俺のイタリアン』や『俺のフレンチ』を運営している坂本孝氏がメインとなって出資してくださいました。私は坂本氏に指名を受けたことがきっかけで、7年前に代表取締役を引き受けました。篠原さんは、どんな思いでDaijobを運営されているのでしょうか?」
篠原:「私たちがDaijob.comのようなバイリンガル人材に特化したサイトを運営しているのは、語学力のある人材の市場価値が、以前はすごく低かったので、グローバル舞台で活躍できるスキルを持った方たちの、市場価値を高めていきたいという思いが強くあるからです。日本人でも外国人でも複数の言語に堪能であれば、少なくともビジネスツールとしての武器を1つ多く身に着けているわけです。私は日本で働く外国籍の方も、国籍の違いで賃金格差をつけられないような仕組みを、国内でさらに普及していきたいと思っています」
竹内様:「私も同意見です! 文化や言語が複雑であるにも関わらず、日本に滞在したいと願う外国籍の方は、みんな共通して“日本の何か”を好きでいてくれます。母国を離れてまで暮らしたいと思うほど好きになった国であれば、ただ生活を送るだけでなく自分をその国でもっと生かしたいと思っているのが本音だと思います。日本企業のグローバル化も必然的に求められていますし、私は日本にある企業と外国人の間に入って命がけでマッチングさせていこうと思っています」
篠原:「それほどの強い志を持っているのは、他にも何か理由があるのでしょうか?」
竹内様:「私の父は自分の会社を経営していたのですが、私がアメリカで大学卒業を目前に控えていた頃、倒産しました。父の事業は市場変動の影響を受けて急速に需要が傾いてしまったので、“伸び行く市場は何か?”という思考の大切さを、そのときに痛感しました。外国人雇用に関しては、大きな需要の確実性も感じています」
篠原:「そういった体験が原動力となって、今の事業だけでなく“外国人雇用協議会”(以下協議会)への活動にも繋がっていくのですね」
竹内様:「そうですね」
未踏の問題に立ち向かうには?
篠原:「協議会では、どんな活動を行っているのでしょうか?」
竹内様:「私は発起人でもあるのですが、日本の言語・文化・ビジネス習慣に通じた質の高い外国人を、日本のビジネス社会で最大限に活用できる環境を整えることを目的にして、『政府の政策・制度の改善』、『企業側の受入れ環境の整備』、『日本のビジネス社会で適応できる人材育成』などを行っています」
篠原:「その活動がスタートしたきっかけを教えていただけますか?」
竹内様:「私は外国人雇用のビジネスに長く携わってきて、求職者と企業間で雇用を成立させる意志があるにも関わらず、在留資格がないために泣く泣く日本から帰っていく外国籍の方を何人も見ました。そもそも入管法(出入国管理及び難民認定法)は、日本の人口が増加する一方だった明治時代に作られているので、現在の人口が減少している日本に適していません。ただし入管法を変えるにはテーマそのものが大きすぎるので、協議会にいる原英史理事(株式会社政策工房代表取締役社長)からのご意見もあり、4年程前に外国人雇用のご意見番的な方たちと一緒に活動することにしました」
篠原:「外国人の雇用を促進するに当たり、国の制度改善の他に大切なことは何でしょうか?」
竹内様:「外国人雇用の際に使われる言葉の定義も大事だと思います。例えば、“移民”という言葉の意味は国連で定義されていますが、日本では定義されていません。日本に長く滞在して日本文化を習得し、日本で社会保険や年金を払っている外国籍の方を、私は“定住外国人”と命名することを政府に提案しています。そういった外国籍の方を否定する人は少ないと思いますから」
篠原:「言葉の定義づけは、一般的な共通認識を広めるためにも大事ですよね」
竹内様:「7月20日に東京ビッグサイトで、日経BP社が主催する『グローバルビジネスサポート2018』というイベントが開催されますが、私は定住外国人に関するパネルディスカッションのファシリテーターとして参加します。協議会の活動も含めて私が行う事業は、日本を発展させていきたいという青臭い思いしかないですね。これからさらに日本の労働人口が減っていくという、日本人の誰もが体験したことがない問題に立ち向かうために、国民の総意として今の時代にふさわしい動きを作り出していきたいと思います」
Daijobに感じる圧倒的な伸び
篠原:「弊社のサービスについて伺いたいのですが、外国人雇用のエキスパートであり就職情報サイト『NINJA』の運営も行っている竹内様が、Daijobを利用してくださったのは、どんな理由がありますか?」
竹内様:「バイリンガル人材に特化した転職サイトの中でも、圧倒的に伸びている印象があったからです。弊社は2017年11月から利用させていただいて、7名が成約しています。Daijobの登録者は英語力があるというペルソナが明確ですし、私たちの求人1に対して10倍くらいの求職者から選べるという割合なので、すごく魅力的です」
篠原:「ありがとうございます。Daijobはサイト運営だけでなく、年に3回(2018年は年4回)の転職イベントも開催しており、外国籍の求職者も来場します。履歴書にN1(日本語能力試験「JLPT」の最難関)の資格がないということで書類審査が通らない人たちも、コミュニケーションをとってみると、日本語の流暢な人が多いです。企業の採用担当者と直接話す機会を作ることによって、採用が進むケースもあります。サイトの求人掲載だけでなく、こういった機会もぜひご利用ください」
竹内様:「興味深いですね。ちょうど私たちは、“TEAFN”(外国人就労適正試験)というテストを2018年9月からスタートさせる予定もあります。N1の試験結果を参考にして、外国人雇用に苦労されている企業様にも知っていただきたいです。TEAFNのスコアが高い人には在留資格が与えられるように、活用する予定です」
篠原:「どんな試験なのか、ぜひ拝見させていただきます。私はIR(カジノ統合型リゾート)が日本に上陸することも、日本経済のカンフル剤になるのではないかと注力しています。日本でカジノが認可されることよりも、日本で経済を回したくても人材の足りない現状が、さらにクローズアップされるはずです。そこで外国籍の方の労働力がさらに必要になってくると思います」
竹内様:「確かにそうですね。弊社でも、欧米出身で英語や母国語がネイティブの人材ニーズが、さらに高まっているので、Daijobにはそこのボリュームもぜひ増やしていただければと思います」
篠原:「ぜひ取り組んでいきたいと思います。一緒に日本のグローバル化を促進して、日本経済を活性化させましょう!」
言語を活かし、グローバルに活躍したいバイリンガル人材専門の転職サイト「Daijob.com」を利用した求人広告掲載型の人材採用 |
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ダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社 代表取締役社長 篠原 裕二