「ダイバーシティ」「女性の活躍」「外国人採用」に意識のギャップ

2015.06.05

2014年下半期転職実態調査

ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で、バイリンガルのための転職・求人情報サイトDaijob.comを展開するダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:篠原 裕二)は、「ダイバーシティな職場環境」、「女性の活躍」や「外国人採用」への取り組みに対する意識調査を行いました。
調査対象は一般モニター(一般就業者)と、日本語、英語ビジネス会話レベル以上のバイリンガルユーザーで、職場環境の違いによる意識の違いを明らかにいたしました。
 

■ 調査対象者
A.一般の就業者:日本国籍 20-49歳 男女1,000名(インターネット調査による)
  英語レベル:英語力なし(54%)、最低限のコミュニケーション(25%)、
  日常会話(12%)、ビジネス会話レベル以上(8%)

B.バイリンガルユーザー:日本国籍・外国籍
  20-49歳 男女151名(Daijob.comサイト上でのアンケート調査)
  日本語、英語ビジネス会話以上
 
◆勤務先のダイバーシティな職場環境への取り組み

Q.直近の勤務先はダイバーシティな職場環境を推奨する風土はありますか?それはどういった取り組みですか?(複数回答可)
勤務先のダイバーシティな職場環境への取り組み

直近の勤務先における「ダイバーシティな職場環境」への取り組みについて尋ねると、バイリンガルユーザーで最も回答が多かったのが「時短勤務制度・フレックス制度を導入している」、一般就業者では「特にない」が圧倒的に多い回答となりました。また、バイリンガルユーザーと一般就業者の回答で「外国人社員を積極的に採用している」、「時短勤務制度・フレックス制度を導入している」についてはギャップが大きく、バイリンガルユーザーの職場環境の方が、一般就業者の職場環境より制度面での対応が進んでいるのではないかと考えられます。
これは異文化採用を行う企業が、ダイバーシティの本来の趣旨である多様な働き方を推奨していることを裏付けていると考えられます。
 
◆女性の活躍について

Q.女性の活躍についてどう思いますか?(複数回答可)
女性の活躍について

「女性の活躍についてどう思いますか?」という問いに対して、「性別に関わらず優秀な人材が活躍できるようになる」といった女性の活用による企業価値の向上という志向においては、圧倒的にバイリンガルユーザーが高く、「時短勤務などダイバーシティな仕事環境の見直しが進む」「国際社会の水準に近づく」「目指すべきロールモデルができる」など、女性が活躍できる職場環境を肌で感じている傾向がうかがえます。
 逆に一般就業者では「わからない」という回答が最も高く、バイリンガルユーザーに比べて、職場環境での女性の活躍推進が少なく、企業価値の向上を肌で経験する機会が少ないため、具体的なイメージが想像できないのではないかと考えられます。
 
◆外国人採用について

Q.外国人採用の推奨についてどう思いますか?(複数回答可)
外国人採用について
外国人採用についても女性の活躍と同様に、「優秀な人材の確保ができる」「日本人社員への良い刺激になる」「異文化・多様性への理解が深まる」「海外拠点や取引先とのコミュニケーションが向上する」などポジティブな回答は圧倒的にバイリンガルユーザーが多いのに対して、「文化・価値観等の違いによるトラブルが増える」「言語の壁によるコミュニケーションの希薄化が進む」など一般就業者はネガティブなイメージを描いていることが明らかになりました。

「ダイバーシティな職場環境」や、「女性の活躍」、「外国人採用の推進」はよく耳にする話題ではあるが、このような取り組みが自分事になっているかどうかは、置かれている職場環境やこれまでの経験による影響が強いと考えられます。海外経験などの異文化体験が少なく、日系企業での勤務経験が長い一般就業者から「分からない」という回答が多いのは日系企業でのこういった取り組みがまだまだ浸透しておらず、どこか他人事になってしまっている表れでだと考えられます。