グローバル人事必見のセミナー第2弾、12月3日「IT編」開催

Webinar1119
2020.12.25
 弊社ヒューマングローバルタレント株式会社が運営するオンラインセミナー「~外国人材の在留資格から雇用トラブルまで~『業界別お悩み解消オンラインセミナー』」の第2回目「IT編」が2020年12月3日(木)に開催されました。登壇者は、引き続き外国人雇用のスペシャリストである弊社代表取締役社長・横川友樹と、行政書士明るい総合法務事務所代表・長岡由剛氏です。


■第2回目「IT編」(12月3日開催)

 セミナー冒頭では、弊社の横川からDaijob.comに登録されている外国籍ITエンジニアの属性について紹介されました。Daijob.comに3カ月以内にログインした外国籍ITエンジニアは約1600名おり、以下のような割合になっています。

【Daijob.comに登録している外国籍ITエンジニアの属性(3カ月以内にDaijob.comにログイン】
▼年齢「34歳以下:約70%」
▼年収「500万円以下:約70%」
▼日本語力「ビジネスレベル以上:約40%」
▼就労許可「取得者:約60%」

またITエンジニアの数を国籍別で見ると、1位インド、2位日本、3位インドネシア、4位フィリピン、5位中国の順番で多い状況になっています。

ITエンジニア数


 今回のウェビナーは、コロナ禍でもIT系職種において外国人材の採用が非常に多く、在留資格関連でも悩みやトラブルを聞くことが多いため、これまで企業様から実際に寄せられた悩みも反映させた内容になりました。

長岡氏の登場後は、冒頭で第1回目「概要編」のセミナー内容をおさらいし、主に以下の内容で第2回目「IT編」のセミナーが進行されました。

■テーマ
1.技術・人文知識・国際業務の振り返り
2.その他、活用できる在留資格のクローズアップ
3.留学生の資格外活動許可の注意点
4.特例期間について
5.コロナの影響
6.外国人従業員の入社時の手続き(在留資格以外に気をつけるべきこと)
7.定着性、外国の方と働くということ

 『1. 技術・人文知識・国際業務の振り返り』では、改めて「入管とは何か?」「入管にはどういう考えがあり、どんな理念を持っているのか?」について触れられました。在留資格は全部で29種類ありますが、さらに細かい分野に分けると、日本には80種類を超える「在留資格」=「外国人が日本に入国する扉」があるそうです。その中でも、IT企業が特に理解しておくべき在留資格の種類は「技術・人文知識・国際業務」になります。(※略して「技人国」の在留資格とも呼ぶこともあります)

 長岡氏が、これまでに対応してきた中で特に多かった「在留資格の取得が不許可になるミス」として取り上げたのは、外国人を雇用する企業側が、「外国人材であれば、誰でも通訳・翻訳の業務をさせていいだろう」と誤解することです。「通訳・翻訳」業務として外国人材を雇用する場合は「日本の大学を卒業している」もしくは、「日本の専門学校で『通訳・翻訳』について学んだ経験がある」などの定められた条件をクリアする必要があります。しかし、外国人材を初めて採用する企業で多発するケースのため、注意が必要だそうです。

 次に『2.その他、活用できる在留資格のクローズアップ』のテーマでは、「特定活動(告示9号:インターンシップ、告示12号:サマージョブ等)」について取り上げられ、その後も以下のような「人事・総務部向けチェックリスト」が公開されました。ウェビナー受講者は受講後に資料として配布しているため、実務においてとても役立つ内容になっています。

人事・総務部向けチェックリスト


 今回のウェビナー最後のテーマになる『7. 定着性、外国の方と働くということ』では、まず外国人材を雇用する際の企業側の心構えについて語られました。外国人材を雇うときは、「会社に外国人材の“スキル”が必要だからなのか?」もしくは「外国人材だからこそ会社に必要なのか?」この2つのうちどちらの心構えを持っているのかによって、外国人を雇用する意識づけが大きく変わります。

 雇用する会社側が、外国人材に日本の文化や習慣を理解してもらおうとするだけでなく、外国人材の心をつかむためにも、まずは契約や約束を守ることが大事になります。家族や友人などの逃げ場がある日本人と比べて、職場に対して問題や不満があっても、母国を離れて日本で暮らす外国人材は、会社での約束を破られたときに孤独な状況になりがちだからです。外国人材だからこそ、日本人よりもていねいに職務内容や残業に関する決まりを守ることを強く意識するようアドバイスされました。

 さらに、台風時の対策のような日常生活に関わるコミュニケーションを会社側からとり続けることが、「会社は君を見ているよ、ケアしているよ」という表現になり、外国人材の定着性が非常に高まるようです。その他にも、社内で外国人材の方に母国の商習慣を発表してもらったり、信頼した上で仕事を任せるようにしたりするなど、相互理解が深まるような機会をつくることも重要なポイントになります。

 最後に長岡氏からは、「外国人材を受けいれる会社が、外国人材と対等な目線で学び合うことによって会社は成長していき、さらに日本の若者の定着性を高めていくことにもつながります。日本の企業がグローバル化を図るには、外国人材の感性を取り入れることが必要不可欠なのです」と、企業を発展させるうえでの極意を教えていただきました。


第2回 short ver.動画



 今後も以下の日程でセミナーが続きますので、外国人採用に課題を抱えている企業の方はぜひご参加ください。
■セミナー概要■
<全4回>
 開催日時と内容:
【第1回】2020年11月19日(木) 15:00~17:30 「概要編」※終了
 参加者:約20名
 参加者属性:代表取締役が半数以上。その他人材紹介のコンサルタントや採用担当者。
【第2回】2020年12月3日(木)15:00~17:00 「IT業界編」※終了
 参加者:約20名
 参加者属性:代表取締役が半数以上。その他人材紹介のコンサルタントや採用担当者。
【第3回】2020年12月17日(木)15:00~17:00「人材紹介編」※終了
【第4回】2021年1月21日(木)15:00~17:00「商社/メーカー編」
 参加費:無料

 セミナーの詳細や参加申し込みはこちら。
  https://hrclub.daijob.com/seminar/116014/