「高度外国人材」の概要と現状

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2016年4月に行われた経済財政諮問会議で、2020年頃までにGDP(名目国内総生産)600兆円を達成するための案がまとめられ、成長戦略加速の1つに「高度外国人材」の受け入れ拡大が盛り込まれています。そもそも、「高度外国人材」とはどんな人が該当するのか、受入の現状等、取材を受ける機会がありましたので紹介させていただきます。

高度外国人材とは、「高度学術研究分野」「高度専門・技術分野」「高度経営・管理分野」の3分野において、優秀な能力や資質を持つ外国人の総称です。具体的には、研究者や教授、SE、経営者などです。その人の学歴、年齢、年収、職歴などをポイント化し、合格点を満たした人が高度外国人材として許可されております。

高度外国人材として許可されると、一般的な在留資格に比べ、次のような優遇措置を受けられます。

 ・複合的な在留活動の許容
 ・在留期間「5年」の付与
 ・在留歴に係る永住許可要件の緩和
 ・配偶者の就労
 ・一定の条件の下での親の帯同
 ・一定の条件の下での家事使用人の帯同
 ・入国・在留手続の優先処理

つまり、魅力的な制度を用意して海外から日本へ優秀な人材を取り込み、経済成長につなげたい狙いがあるはずです。

高度外国人材に関する相談は増えていますし、その採用に積極的な企業も多くなっています。現状、当方が扱っている案件ですと、SEとして高度外国人材を受け入れる企業が圧倒的に多いです。ほかにも、外国籍の方が起業すれば雇用創出の機会もあると思います。経済成長にはもちろんプラスにはなると思いますが、制度がスタートしてから日が浅いので、劇的に何かが伸びているという感覚はまではまだありません。

また、よく高度外国人材の活用のメリットとして挙げられる「海外取引が増える」「ビジネスの競争力強化につながる」などは、その人を採用したから得られる直接の恩恵ではなく、企業の活動次第であり、せっかく優秀な人材を確保しても、採用後の課題があるのが現状だと思います。

高度外国人材に限らず、外国籍の方と働く際の課題にはなりますが、企業の受け入れ態勢が整っていないことが多々あり、定着しづらいという相談はよく受けます。言葉の壁はもちろん、価値観もかなり違うので、どうしても双方が一緒に働きづらいと感じてしまう傾向があります。私自信も経験していますが、日本人の当たり前は彼らには当たり前でないので、間を取るのが特に難しいと感じることもあります。

今後も高度外国人材の需要は増えると考えられている。受け入れ後の課題をクリアしていくことが、日本の経済成長につながるか否かを左右するのではと思います。


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ACROSEEDグループプロフィール
日本における外国人の法務サービスに特化したコンサルタント会社です。1986年の行政書士事務所の開業以来、外国会社の日本進出支援、外国人のビザ申請、外国人雇用のコンサルティングなどを25年以上にわたり専門に扱ってまいりました。[http://www.acroseed.co.jp/]  ・メール:contact@acroseed.co.jp ・電話番号:03-6905-6370